○ 新明史子・展
会場:テンポラリー・スペース
北区北16条西5丁目1-8
(北大斜め通り・西向き、隣はテーラー岩澤)
電話(011)737-5503
会期:2008年9月16日(火)~9月28日(日)
休み:?(月曜日が定休日です)
時間:11:00~19:00
(最終日は、~18:00まで)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー(9・5)
案内状を頂ました。ありがとうございます。
(会期は間違いなく28日までです。)
自分自身の「家族」をテーマにしている作家だと思います。写真を使ったり、本という体裁にしたりしたのを見ています。
「家族」一般を問うて視覚化し、美術作品として他者に見せるということの意味?。
テーマが「家族」でなくても作品とは自己を語る以外の何物でもありません。ただ手法として「私は・・・、私は・・・」と言わないだけです。更に、作品としての「自分」は他者に見せるための「自分」です。たとえ真摯な自己告白であっても、自己の正当化や美化がなされています。美術は倫理ではありませんから、自己告白や自己の美化そのものの善悪を問う物ではありません。作家の虚飾に作家理解の糸口にはなっても、そのことで作品の良し悪しを語るものでもありません。
「美術作品」とは厳しくも哀しい存在です。作品を見た一瞬で、見る側の判断が決定されるのです。「何を言いたいのかは分からないのだが、心がざわめく」
新明史子。私的な「家族」をテーマにしています。作家自身も「私的な家族だけに見てもらいたい」と、ある展覧会での文章を読んだことがあります。実際、彼女の作品は他者を寄せ付けないムードがあります。それでも作家は3年おきに個展を開くのを課題にしている。
徹底的に自己を語ることによって、他人にいやおう無く自己をさらす新明史子。家族を仲立ちにして「自己と自己自身」、「自己と他者」、我々は覗き趣味的に彼女の世界を訪問することになるのです。自分自身を見つめる機会でもあります。