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第62回式年遷宮記念特別展
伊勢神宮と北海道
会場:北海道開拓記念館 特別展示室
札幌市厚別区厚別町小野幌53-2
電話(011)898-0456
ファクス(011)898-2657
会期:2011年6月3日(金)~7月10日(日)
休み:平日の月曜日(定休日)

時間:9:30~16:30
(初日のみ、11:00~から。)
料金:一般 500円 高大生 170円 小中生 80円
主催:当館 社団法人 霞会館
特別協力:神宮司廳
※ 函館展 ⇒ 2011年7月23日(土)~9月11日(日)
於・市立函館博物館
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー(5.17)
案内状を頂きました。ありがとうございます。
20年に1度行われる伊勢神宮の式年遷宮。それは飛鳥時代以来、ご神体を新宮に移す儀式です。
今展では伊勢信仰に関する資料を展示し、合わせて北海道と伊勢神宮の関わりを紹介するものです。
北海道はまさに「明治維新以降に開拓」された新天地です。それを推進した明治政府は近代的天皇制を新たに創出し、それをてこに北海道は独占開拓・開発されていきました。北海道全部が天皇地・御料地といえるでしょう。今も道内に多く残る「御料」という地名は天皇地の名残です。その天皇制を支えた伊勢神宮の儀式を考えることは、今の北海道の歴史を再考する良いキッカケになるでしょう。
また、江戸時代には道南の地は和人地(人間地)と呼ばれ、松前藩が直接統治していました。松前、函館、江差が中心で、本州との信仰の出入り口として伊勢神道も迎えられていたことでしょう。その時代の伊勢神宮にまつわる資料も展示の中心になるでしょう。
というわけで、「天皇制から見た近代・近世の北海道」を考古資料で考える場でしょう。アイヌを含めた難しい問題が横たわっています。
もちろん、今展は天皇制を批判する展覧会ではありません。批判精神は見る人の側にあります。あくまでも考古資料の提示展で留まるでしょう。どこまでその入り口を今展が果たしたかは、こちら側が判断する問題です。また、研究従事者の問題意識を確認する場でもあります。
今展は本編でも写真入りで報告することになるでしょう。以上の発言は私自身の問題意識を試すものでもあります。単に「こんな品々がありました、上手な見せ方でした」というばかりではダメでしょう。何を見てきて、どれだけ書けれるかです。