
○ ヨーロッパ絵画名作展 (山寺・後藤美術館所蔵)
~ロココからコローとバルビゾン派の画家たち~
会場:大丸札幌店7階ホール
中央区北5条西4丁目7
電話(011)828-1111
会期:2008年4月2日(水)~4月14日(月)
時間:9:30~17:00 (入館は16:30まで)
休み:
料金:当日・一般 800円、高大生 600円、
主催:北海道新聞社
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山寺・後藤美術館は実業家・後藤季次郎氏(山形県河北町出身)の個人コレクションを核として平成6年4月に開館した。
氏の収集はフランスの17世紀から19世紀の絵画が中心である。その中から70点の展示。
日本人はルネッサンス絵画の次は印象派が好みで、バロック・ロココ風のいささか華美な王朝模様は人気と言う点では少し落ちると思う。西洋絵画史あるいは人間の好み史という点でも、ルネッサンスのリアルな理想美が、王朝趣味的ではあるが崩れていくさまを確認していくことは良いことだと思う。
それに、王朝美学は東洋的余白や静謐・象徴的美学とは完全に異にしていて、われわれとは全く違う世界の美学である。そういう点ではアフリカ仮面と同であるから、たとえそれらが映画などで見慣れたものであっても、視点を変えて見たら新鮮な相貌をあらわすかもしれない。
そんなことも考えたりするのだが、あまり見ない西洋絵画を見るのも良いものだ。今後の人生でヨーロッパの美術館に行けるかどうかわからないわけだから、たとえ美術関係者が二流の作品と判断していても、歴史的「西洋美・西洋知」を見たいものだ。