2008年 07月 02日
![]() -札幌ゆかりの21作家で綴る、昭和初期から現代までの白系譜 会場:札幌芸術の森美術館 札幌市南区芸術の森2丁目75番地 電話(011)591-0090 会期:2008年6月1日(日)~7月2日(水) 休み:基本的に定休日は月曜日 時間:9:45~17:30 (入館は17:00まで) 料金:(当日券)一般・700円 高大生・350円 小中生・150円 主催:当館(札幌市芸術文化団) 北海道新聞社 【出品作家】 第一章 雪の白・・・本間莞彩 松島正幸 八木伸子 田村佳津子 白鳥洋一 富原加奈子 第二章 光の白・・・三岸好太郎 小川マリ 菊地又男 栃内忠男 西田陽二 堀田真作 第三章 風の白・・・八木保次 岸葉子 柿崎煕 伊藤幸子 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 案内状を頂きました。有難うございます。掲載が遅れてしまって、すいませんでした。既に始まっています。 北海道は雪国だ。雪の白に着目し、白を通して札幌の画家を紹介し、画家及び絵にとっての「白」を考えようとする展覧会。 気候風土の雪としての「白」を基点にし、雪を超えていく。雪、光、風としての「白」、それらの風景は心象としての心を最後に考察することによって、精神性、目に見えない「白」を探求するものだろう。 北海道とい個性が顕わになり、我々自身に新たな気付きと、他者の目(道外人や異国人)に豊かなメッセージを送ることが出来れば成功だろう。そのことを願いたい。 各章のテーマはある意味で方便だから、あまり拘り過ぎないで、全体の可能性に着目すべきだろう。各々の作品はそのテーマに基づいての作品ではないのだから。 ~~~~~~~~~~~~~~~ ところで、一つ記しておかねばならない。作品論とは違って、この展覧会は普段の美術館とは一線を画す、独自の流れに沿った芸森の自主企画だということだ。 パンフには小さく記されてあるが、この展覧会は「平成20年度札幌美術展」でもあるのだ。この点に関して、当館学芸員の吉崎元章氏が「美術ぺン 124号(2008年 春号) 『札幌美術展ー“これまで”と“これから”」で詳細に語られている。 それによると、札幌展は慣習的に市民ギャラリーで行われていた。開館以来26年以上を経て、老巧化によりる改修工事の為に、いつも開かれている札幌展の時期に工事を実施することになった。その代替会場として芸森ということになったのだ。 札幌展はその前身の「札幌市民美術展」から数えると1948年から始まり、途中の不開催(1972年~81年)を挟んで60年になる。最近の「さっぽろ美術展」(1992年~2001年)、「20人の試み展」(2002年~04年)、「札幌を彩る作家たち」展(2005年~07年)、「美術で綴る札幌の歩み」展(2008年)と続く。 この札幌展の性格を吉崎氏は遠慮がちだが明確に説明している。 「札幌市からの補助金をもとに企画、運営されるこの展覧会には、 札幌に在住する作家に発表の機会を提供し、札幌の優れた美術作品を広く市民に紹介していくという行政的意味合いが少なからずある」(傍線は筆者)と。 札幌展の流れの中に、芸森の三つの側面が重なってこの展覧会は実現したと思う。 ①現在では、札幌展の作家選考や企画内容のサポートを芸森の美術・工芸の専門スタッフがサポートしている。(サポートと吉崎氏は遠慮がちに表現しているが、決して小さいものではないだろう。) ②芸森自体が北海道の作家の現在を紹介する展覧会を、開館以前の1987年以来継続的に開催してきた。「北の創造者たち展」や前回の「Lovely~らぶりぃ~」(2006年)など、10回に及ぶ。 ③(これは私見) 美術館は予算削減で独自の企画展開催に汲々としている。札幌展は市からの補助金が得られるのだから、渡りに船の催事である。 芸森と札幌展が人脈・地元作家の紹介・財源で動向が重なった。もっともふさわしい代替地である。 吉崎氏はこうこう語って筆を置いている。 「・・・時代とともに変化していく札幌の美術の状況のなかで、札幌市の補助金で行うこの展覧会の価値はますます問われていくだろう。会場や形式などこれまでに縛られずに、さらに意義深い展覧会にシフトしていく時に来ていると思う」 美しい文末である。今展に関わる一学芸員として、将来展望を具体的に深く語って頂たかった。札幌展に関わる芸森の実情も、もっと知りたい。それは別の機会を待つことにしよう。 簡明にして、具体的な文章だ。文の勢いには書き手の真摯な勢いが重なっている。 ![]()
by eitu
| 2008-07-02 11:29
| ☆芸術の森
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